モーツァルト「フィガロの結婚」

ジュリーニ指揮フィルハーモニア管弦楽団(1959)
久々に聴く。
ジュリーニは首を傾げたくなる解釈もあるが、全体としては躍動感溢れる優れたもの。(好みとしてはテンポが遅い方が好きだが)
それに対し歌手陣の出来にばらつきが大きすぎる。
フィガロのタディは演技過剰で聴き苦しいことおびただしい。レヴューでほめている人を見かけたが、ブッフォ歌手のあり方を誤解しているとしか思えない。
出来がいいのが後の大歌手コッソット(ケルビーノ)で、若々しい美声は後のトロヤノスあたりにもひけをとらない。
やはり後の大歌手、若き日のカップチルリが(ハイ)バリトンなのにバスのアントニオを割り振られて四苦八苦しているのがちょっとかわいそう(笑)