あ〜い〜、お鶴と申します〜

またもや、突然に思い出した。
たぶん幼少の頃、テレビで見て印象深く覚えていたのだろう。突然口をついて、出てしまった。
調べたら、文楽、つまりは人形浄瑠璃の「傾城阿波の鳴門」のセリフであることがわかった。
しかし、記憶では子役がやっていたような気がするので(文楽は、あたりまえのように歌舞伎化される、忠臣蔵も、もともと文楽)歌舞伎のTV中継だったのだろうか。
いや、何かのネタになっていたような気がする。そうでなければ、子供が歌舞伎を見て、そうそう覚えているものではないだろう。う〜ん、気になる!!
「そなたのととさんの名は何というぞいな?」
「あ〜い〜 ととさんの名は阿波の十郎兵衛」
「してして、かかさんの名は?」
「あ〜い〜、 お弓とー申します」
「・・・・して、そなたの名は?」
「あ〜い〜、お鶴と申します〜」
母親と名乗れない、切ない親子対面の場である。