ヘンデル「マカベウスのユダ」

ソマリー指揮 イギリス室内管弦楽団(1971)

まあなんと心地よい音楽であろう。アリアはバロック・オペラとらえるべきなのだろう。オラトリオというと個人的にはどうしても「バッハのマタイ」の先入観があるから(どれだけ狭いのよ)こういうのがオラトリオなら、いっしょ買った「ソロモン」も楽しみだし「メサイア」もちゃんと聴きたくなる。
ハイドンの「天地創造」はどうなんだろう、とか、ルネッサンス期はどうだったんだろうとか、また興味が拡がってしまうではないかっ!
ちなみに前期バロックのシュッツは聴いていたし、ルネッサンス以前のゴシック期はマンロウの演奏で把握していたが、ルネッサンス期はエアー・ポケットだったなあ。
さらに、追加として書かなければならないことがある。
このオラトリオを聴く前に、予備知識としてざっと知らべたのだが

「見よ勇者は帰る」(See the conquering hero comes)は日本では「得賞歌」としてよく表彰式における表彰のBGMに使われる。

という文章をみても「ふ〜ん」ってなもんで、全然ぴんと来ていなかったのだが、聴いてみて大驚愕!
それこそ、日本人なら誰でも知っている
「に〜んに〜きに〜んに〜ん、にきにきにんにんに〜ん」
ではないか!
この曲がヘンデルである!というのもびっくりだが「ユダス・マカベウス」等と言う(日本では)ユダヤ教徒かキリスト教徒ぐらいしか知らないのではないか、という人物についてのオラトリオの曲だったなんて!うーん!無知と言うのは恐ろしいものだ。この中古CDを買わなければ、死ぬまで知らなかったかもしれない。よかった、よかった。
ちなみにこの曲、以前は世界的にも表彰式に使われていたが、現在はユダヤ偏重とのことで使用されていないそうだ。さすが宗教に無頓着な日本(笑)
さらにちなみに、賛美歌の歌詞がつけられてクリスマスに歌われるそうだ。おお!偶然にも今日はクリスマス・イヴ。