グリーグ「ペール・ギュント」

マリナー指揮 アカデミー室内管弦楽団(1983)
ソプラノ:ルチア・ポップ
以前ちらっと書いた、ルチア・ポップの歌う「ペール・ギュント」であるが(こちら)ユーズドがお安かったので購入。
実は、発送の連絡があったのが震災のあった3月11日の午前で、その後いっこうに着かない。たぶん震災のせいで遅れているんだろうな、とけっこう待ったのだが、連絡をしてみたら、返品扱いで戻っていたそうな。こっちから連絡しなかったらどうしていたのだろう。まさかこっちが死んだと思っていたわけではあるまいに。まあ、こういう事態だからあまり目くじらは立てない。
さて、「ペール・ギュント」は「朝」とか「山の魔王の宮殿にて」とか「ソルヴェイグの歌」は、皆一度は聴いた事があるだろうが、詳細は知らなかった。
元々はイプセンの戯曲につけられた劇付随音楽で、一般に我々が耳にするのは、グリーグ自身が、その中から4曲づつ選んで編曲しなおした管弦楽版の「第1組曲」「第2組曲」と言われるもの。そして、今回入手したのは、元々の劇付随音楽から、取捨選択されたもの、と言う事らしい。
ポップが歌っている曲は、実は既に上記のBOXで聴いているのだけれど、管弦楽組曲ではない「ペール・ギュント」も聴いてみたかったのは確か。
さて、曲順が違うだけで随分印象が違う。組曲は「朝」から始まるので、漠然と話の最初が「朝」なのかと思っていたが「朝」は全5幕中の第4幕の前奏曲だった(汗)
実際は、組曲版には無い「婚礼の場で」というサブタイトルの付いた、第1幕前奏曲から始まる。ここでいきなり「ソルヴェイグの歌」のフレーズが、婚礼のダンスミュージックとかわりばんこに登場する。つまりは「ソルヴェイグの歌」がこの劇音楽を貫くテーマであったのだ。
組曲版と共通する曲も、かなり印象が違う曲もあり「山の魔王の宮殿にて」も合唱が付いているし、組曲版よりBGM色が強い。
とっつきやすいのは組曲版だろうが、ストーリーの順になっている劇音楽版も、是非多く聞かれて欲しいと思う。
合唱付きの「山の魔王の宮殿にて」を貼りたかったが無かった。
のでポップの歌う「ソルヴェイグの歌」