世界三大オペラ??

ネット上で
「世界三大オペラ」が、椿姫、カルメン蝶々夫人 である
というのを見かけたのだが、え?蝶々夫人?というのが正直なところ。
そもそも「世界三大何々」っていうのはほとんどが日本発で、世界で「世界三大何々」ってくくりたがるのは日本ぐらいしかない。
なので、オペラ、クラシックファンのみならず、
一般の「日本人に馴染みのある世界三大オペラ」
っていうのなら、この三つでまあ納得である。
「世界三大」という基準がどこにあるのかはわからないが、単純に人気がある、というのなら、現在までの上演回数とかを調べればいいのだけれど、さすがそれは難しい。
ならば、ソフト化された種類の多さでみれば、人気が分かるかもしれない。
私が以前発見した、古今東西のオペラの全曲盤(オフィシャル、発掘音源、映像)の資料のサイトがあるのだが(私が知っている限り99%信用できる)そこでこのオペラのソフトの種類の数を見てみると
椿姫 253
カルメン 211
蝶々夫人 136
となり、蝶々夫人はかなり落ちる。
勿論、蝶々夫人が難役なので、歌う歌手が少ないという事を考慮しなければいけないが、それでも椿姫の約半数では、言い訳にならない。
例えば、
モーツァルトの「フィガロの結婚」は、163
ロッシーニの「セビリアの理髪師」は、135
ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」は、156
ヴェルディの「アイーダ」は、261(なんと椿姫より多い)
ヴェルディの「オテロ」は、228
そして、同じプッチーニで言えば
ラ・ボエーム」 285
「トスカ」 250
なので、ソフトの種類の数から言えば「世界三大オペラ」は
 
椿姫 253
アイーダ 261
ラ・ボエーム 285

ということになってしまう。
 
まあ、ここは
1作曲家1作品、
かつアリアが人口に膾炙しているかどうか
を考慮して
 
椿姫 253
カルメン 211
ラ・ボエーム 285
 
が「世界三大オペラ」としては妥当な線ではないか。
 
それよりも「世界三大」が世界に通用している、という日本人の誤解をなんとかするのが先だな。