ヴェルディ「仮面舞踏会」

トスカニーニ NBC交響楽団(1954)
ジャン・ピアース:リッカルド
ヘルヴァ・ネッリ:アメリア
ロバート・メリル:レナート
クララーメ・ターナー:ウルリカ
ヴァージニア・ハスキンズ:オスカル

というわけで、以前内容も知らずに車で聴き流してしまっていた「仮面舞踏会」トスカニーニ盤を、改めてちゃんと聴く事にする。
いつ聴いてもNBC交響楽団の音のみずみずしさは驚嘆に値する。世界大恐慌のおりにヨーロッパであぶれてしまった名手達がこぞって入団した、というのもわかる気がする。下手をすると当時はウィーン・フィルあたりにも引けをとらなかったかもしれない。
そして、改めて思うのは、イタオペの指揮者は、イタオペのみを振る生粋の劇場指揮者と、交響曲やドイツオペラも振る識者との違いである。どちらもあるべき指揮者の姿であろうが、やはりトスカニーニはオペラ全体を有機的に捉えている気がする。そこらへんが細部のメリハリも生んでいるのだろう。
ただし、例の笑いながらハモる部分はヴォットー盤(こちら)のほうが出来がいいな。
そして、トスカニーニ盤には付き物で、いつもながら女声(ソプラノ)が弱い。