日本語の省略語

日本語の省略語
日本語は外国語と比べて、常に子音と母音がセットであるために音節が多くなる。
よって、言葉がどうしても長くなってしまうために、昔から省略があたりまえのように行われてきた。
古くは戦国時代の古文書を見たりすると、木下藤吉郎のことを「木藤様」と略したりしている。
明治以降、外来語が入ってくると、その言葉自体は音節は少なくても、日本語で発音しようとすると音節が多くなるので、よく省略される。
古い話だが、ジミ・ヘンドリックスをジミヘンと言ったりするのはそれである。
 

ネット上で「ウインナーとソーセージの違い」と言うのを見て、ちょっとびっくりした。
もしかして、世間では「ウィンナー」を「ウィンナー・ソーセージ」の省略だと、知らない人が多いのだろうか?
しかし、省略が多い日本語では、省略された方を初めて聞いた人が、それを省略語ではなく正しい名前だと勘違いする事は、よくあることなのかもしれない。
以前TVで、お年を召した女優さんが「誰それにコンタクトを取る」(連絡を取る)という言葉を聞いて「コンタクト(レンズ)がどうしたのだろう」と勘違いした場面があった。
「携帯」もすっかり定着しているけれど、本来「携帯電話」の省略なのだということを、子供とかは知らないかもしれない。
日本語には注意が必要だ。