クレンペラーの ブルックナー 交響曲第9番

ブルックナー 交響曲第9番
クレンペラー指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1970)
ブルックナー聴き始めの頃、かの有名な某音楽評論家がブル9の推薦盤について、

部分的にクレンペラーが美しい部分もあるが、シューリヒト(1961)がベストである

と書いていた。

という事は、私のブル9ベストのシューリヒトより美しい部分があるのか!と、数十年前から興味はあったのだが、結局縁がなくこの年まで来てしまった(笑)

 
確かにシューリヒトによく似ている。私の持論で、ブル9は水晶なので、ヘタな感情移入は水晶が曇る、というのがあるのだが、クレンペラーは見事に曇らせていない。


シューリヒトお得意の細かいニュアンス付けやきりっとした点がクレンペラーに無い分シューリヒトに軍配を上げるが、シューリヒトよりテンポの遅い第3楽章は聴き方によってはシューリヒトを凌いでいるかもしれない。