クレンペラーの「フィデリオ」

ベートーヴェンフィデリオ
クレンペラー指揮 フィルハーモニア管弦楽団(1962)
レオノーレ:クリスタ・ルートヴィヒ
フロレスタン:ジョン・ヴィッカーズ
ドン・ピツァロ:ヴァルター・ベリー
ロッコ:ゴットロープ・フリック
マルツェリーネ:インゲボルク・ハルシュタイン
ヤキーノ:ゲルハルト・ウンガー
ドン・フェルナンド:フランツ・クラス
フルトヴェングラーが歌手が豪華と書いたが、こちらも負けていない。ウォルター・レッグの面目躍如といったところか。

ルートヴィヒで聴くと、やはり主役は本来メゾなのだとよくわかる。あと、ベリーが悪人に聴こえないのが惜しいが。
そして、クレンペラーのなんとまあみごとな音作りであろうか。ベーム盤を聴いていないので断言できないが「フィデリオ」のお手本というか基準というか、何の心配もなく聴いていられる。
ちなみに、慣例となってしまっている第2幕途中のレオノーレ3番は、このディスクではボーナストラックのように最後に収められていている。
以前から第2幕途中のレオノーレ3番はドラマの流れが中断してしまうと思っていたので、これはうれしかった。しかし、今までこのパターンで聴いてきたので、わずかに物足りない気がしてしまった(汗)