かるいお姫さま

かるいお姫さま
ジョージ・マクドナルド
生れた時に魔女に呪いをかけられる、という「眠りの森の美女」を踏襲した導入部であるが、体の重みが無くなるだけではなく、頭の中身の重さ、心の中身の重さも無くなってしまうのがミソか。前半のお姫さまのはじけっぷりは、かなり現代的である。
そのお姫さまが、愛に目覚めることにより、心の中身の重さを取戻し、それが頭の中身や体の重さを取り戻すことになる、というのは、出来過ぎた展開ではあるが、感動的ではある。