ティントナーのシベリウス再び

シベリウス 交響曲第7番
ティントナー指揮 ノヴァ・スコシア交響楽団(1999)
以前、この曲について
 
単一楽章の中に、4つの楽章の特徴をすべて織り込みながら、抒情性と深みと滋味が共存するという、個人的にはシベリウスの最大傑作だと思う。
 
と書いた。
しばらくぶりに、シベリウスを聴くきっかけとなったティントナーのシベ7を聴いてみると、ヴァンスカやベルグルンドは、その4つの楽章の特徴を際立たせて、うまく対比できるようにしている。勿論、それが作曲者の意図であろう。
しかし、ティントナーは、全体にテンポが遅いために、その4つの楽章の特徴の対比が曖昧になっているが、その分、全体として幽玄な統一感が出てきている。
本来は、ヴァンスカやベルグルンドの演奏を取るべきだろうが、やはり最初に聴いて感銘を受けたティントナー盤が好きだな~私は。