ヴァイクルの「ドン・ジョヴァンニ」

モーツァルトドン・ジョヴァンニ
ショルティ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1978)
ベルント・ヴァイクルドン・ジョヴァンニ
マーガレット・プライス:ドンナ・アンナ
ステュアート・バロウズ:ドン・オッターヴィオ
シルヴィア・シャシュ:ドンナ・エルヴィラ
ガブリエル・バキエ:レポレッロ
ルチア・ポップ:ツェルリーナ
アルフレート・シュラメク:マゼット
クルト・モル:騎士長
以前から書いているが、ショルティは嫌いである。しかしお気に入りのルチア・ポップが参加している録音がけっこう多いので困る。ヤノヴィッツカラヤン盤が多いのと同じ悩み。
それでも、この録音はドン・ジョヴァンニがヴァイクルということもあり、以前から欲しかったのだが、長い事入手困難状態だったが、このたびめでたく再発された。
ヴァイクル、ポップの良さは想像できたが、たぶん声質が私の好みなのだろうが、ほぼすべての配役が理想的だ。特にマーガレット・プライスのヤノヴィッツとは違った意味での凛とした強靭な高音は、4年後にクライバーがイゾルデを歌わせるために強引に口説いたのもなるほど、と思わせる。
唯一感心しないのがレポレッロのバキエ、名歌手だが本来バリトン、そのせいかかなり演技過剰で興を削ぐ。
ショルティは、思ったほど悪くなかった。ショルティ嫌いでこの録音を聴いてこかなかったのは失敗だった(汗)