「マック」のつく名字

これは、以前ケルト系の本を読んだ時に気付いた事なのだが、文にしていなかったので書いてみる。
例えば、ポール・マッカートニーとか、英語の名字によくある「マック」という接頭辞(Mac や Mc)というのは、本来ゲール語で「息子」を意味するものだとは知っていた、ので、漠然と「〜家の支族」といった意味かと思っていた。
ところが、ケルト神話に出てくる「フィン・マックール(Fionn mac Cumhaill)」というのは「クール(Cumhail)」の息子である、と言う事を知ると、実際に文字通り「息子」という意味であったのだと思い知った。
厳密に言えば「マックール」は我々の考える「名字」では無く、名字がまだない頃、最初は名前だけで呼んでいたのが、段々不便になってきて、どうしても他に判別をつける情報を付加する必要があったので「○○の息子の□□」というふうに名乗るようになっていったのだろう。だから「フィン・マックール」に息子がいたら「○○・マックフィン」となったはずだ。
それから時代が流れて「名字」という概念が出来た時に、たまたま「マック〜」と名乗っていた人が、そのままそれを名字にしたのではないか?まあ、多分ここらへんは、そういう方面の人々には常識なんだろうな。