炎の神シャーラ

マリオン・ジマー・ブラッドリー
ダーコーヴァ年代記第5作、時系列的には前作の後にあたる。執筆時期は前作から5年たっており、1970年の作品である。(諸事情によりSFが書けなかった模様)
前作の主人公ラリーがダーコーヴァの青年となって登場する。
蛮族に城を奪われ、監禁された盲目のストーン家当主が、ダーコーヴァで禁忌とされている、精神感応による憑依により、地球人の体を借りて城を奪還するところが、この作品の見どころ。ただし、最後は自分をとりもどした地球人の手柄なんだが。
ちょっと気になったのが、生まれつき盲目の人が乗り移った人の目を通してはじめて視力を使ってものを見たら、慣れるまでかなりとまどうんじゃないか、と思うのだが、そういう点は一切触れられていない。超能力者だから大丈夫だった・・・?
この作品で重要なのは、ダーコーヴァ人が超能力を、科学としてとらえ解明しようとし始めたことにある。