惑星壊滅サービス

マリオン・ジマー・ブラッドリー
ダーコーヴァ年代記第6作で、当初ブラッドリーがシリーズ最終作と目論んでいた作品。というのも前作までが「オルドーンの剣」に至るまでの道筋だったが、この作品は「オルドーンの剣」の後、時系列的には最後のある意味大団円の作品だからだ。
しかし、出版社側からの要請により、この後ブラッドリーはダーコーヴァの成り立ちや、各作品の間に挟まれた時代を背景にしたダーコーヴァシリーズを書き続ける。
解説にもあるように、この作品の成立にはかのアン・マキャフリーとアーシュラ・K・ルグィンが関わっている。
「はるかなる地球帝国」で「七大氏族のルーツが明かされる」と書いたが、実は彼らの祖先が両性具有のダーコーヴァ現住民族チエリとの交配により超能力を得た、ということなのだ。
ブラッドリーは是非ともチエリについての詳細の物語を書きたかったが、両性具有をテーマとすることは時代的にまだ無理であった。しかしアン・マキャフリーに勧められて「闇の左手」を読んだことにより、この作品を書く勇気をもらったということなのだ。(かなり性描写があからさまなので、初めて読む方は要注意)
この作品から、明らかにフェミニズムを意識した作風に変わってくるわけだ。
このシリーズのテーマは、主人公の成長と覚醒と何回か書いてきているが、ここでは登場人物たちの成長と覚醒が描かれる。もともと深みのあるシリーズだったが、いよいよ深みを増してきている。