インバルのマーラー第5

マーラー 交響曲第5番
インバル指揮 フランクフルト放送交響楽団(1986)
実は当初、インバルでマーラーの交響曲全集を買おうか、とも思っていたのだが、ブルックナーの全集に比して、こちらはどうも評判が悪かったので買わなかった。
しかし、この第5は評判が良かったので、第5はこれにしてみた。
この曲は「フィナーレに向けた緻密な構成をもっている」とのことだが、ファンでない身にしてみれば、脈絡のない展開、陳腐で奇妙奇天烈な通俗的メロディ、まさに「胡散臭いチンドン屋」の真骨頂ではある(笑)マーラー的傑作たる由縁であろう。
しかし、インバルの手にかかるとなんと真摯な曲に聴こえることか。そういう意味ではマーラーっぽくないのだろうが、マーラー嫌いの私は、こういう演奏なら聴ける(笑)