グリーグの弦楽四重奏曲

グリーグ 弦楽四重奏曲第1番ト短調
ラファエル四重奏団(1993)
以前、グリーグのピアノ・ソナタについて「がんばって「ソナタ形式」してる」と書いたが
http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2013/02/06
ピアノ・ソナタは20代前半、この弦楽四重奏曲は30代中ば、ピアノ・ソナタのような気負いもなく、彼のロマンティシズムや情熱を素直に出して、それを円熟味を増した作曲技術で構築した感じ。これはいい。
もし、これが交響曲に発展していたら、プレ・シベリウスの地位を確立していたかもしれないな。

 

グリーグ 弦楽四重奏曲第2番ヘ長調
ラファエル四重奏団(1993)
「1892年のグリーグの銀婚式の時に作曲されたが2楽章までしか作曲されず、後年、残されたスケッチを元にグリーグの友人だったユリウス・レントヘンにより補筆完成された」
とのこと。
作曲時49歳ということで、第1よりもさらに肩の力が抜け、伸びやかで闊達、音楽の愉悦に満ちている。レントヘンによる補筆も違和感はない。