フリッチャイの「フィガロの結婚」(独語版)

モーツァルトフィガロの結婚」(独語版)
フリッチャイ指揮 ケルン放送交響楽団(1951)
エーリッヒ・クンツ(フィガロ)
パウル・シェフラー(アルマヴィーヴァ伯爵)
エリザベート・グリュンマー(伯爵夫人)
ヒルデ・ギューデン(スザンナ)
アニー・シュレム(ケルビーノ)
ヴィルヘルム・シルプ(バルトロ)
リリアン・ベニングセン(マルチェリーナ)
パウル・クーエン(バジリオ)
フリッチャイの「フィガロの結婚」のオフォシャル盤を入手したので、オフォシャル盤を買うまで我慢していた発掘音源盤をついでに入手する。放送用音源であろうが、かなり音は悪い。
この時代の歌手は個人的にはお馴染みで、クンツとシェフラーのコンビは、やはりドイツ語版のフルトヴェングラー盤、ギューデンはE・クライバー盤で同役を歌っているし、グリュンマーはフルトヴェングラーの「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・アンナである。
パウル・クーエンは「ニーベルングの指環」のミーメでお馴染み。
さて、発病前ということもあろうが、1960年盤にくらべてかなりテンポが速い元気いっぱいの演奏である。基本的に個人的には遅めのテンポが好きなのだが、せかせかした追い立てられるような演奏が嫌いなだけで、このように伸びやかな推進力に富んだ演奏であれば、まったく問題は無い。
歌手陣は上記で述べたように、当時の名歌手ぞろいで間然する所がない。音され良ければ、1960年盤と違った意味で名盤扱いされたかもしれない。