アバドの「ホヴァーンシチナ」

ムソルグスキー「ホヴァーンシチナ」(ショスタコーヴィチ版)
クラウディオ・アバド指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1989)
ホヴァーンスキィ公:オーゲ・ハウグランド
アンドレイ:ウラジーミル・アトラントフ
ゴリーツィン公:ウラジーミル・ポポーフ
シャクロヴィートゥイ:アナトーリィ・コシチェルガ
ドシフェイ:パータ・プルチュラーゼ
マルファ:マリヤーナ・リポフシェク
スサンナ:プリギッテ・ポシュナー=クレーベル
代書屋:ハインツ・ツェドニク
エンマ:ヨアンナ・ボロウスカ

こちらの基本的にはショスタコーヴィチ版だが、独自の解釈もあるらしいアバド版。ゲルギエフ盤に若干の不満があったので買ってしまった。
クレジットによると、ショスタコーヴィチ版ではあるが、エンディングのみストラヴィンスキー版とのこと。
演奏は全体に速めだが、せかせかした感じはせず、かえって求心力の強さを感じさせる。
また、リムスキー=コルサコフ版でもカットされていた第2幕の「牧師の場」がカットされており、そのせいもあって全体で3時間を切っている。まあ、無くても話に影響が無い場面ではある。
また、改めて感じるのがウィーン・フィルの極上の響きだ。「ボリス・ゴドゥノフ」よりメロディアスなこのオペラには最適であろう。
歌手陣も概ね良好、個人的にはお馴染みのハインツ・ツェドニクがうれしい。
実はアバドは歌手が若干違うが同じ年の映像もある。この演奏を聴いたら映像も見たくなるが、日本語版はLDはあるがDVDは無い。輸入盤は日本の機器では再生不能、LDの中古は高値が付いている。なんとかならんかな。