ストラヴィンスキー自演の「春の祭典」2種

ストラヴィンスキー「春の祭典」
ストラヴィンスキー指揮  ニューヨーク・フィルハーモニック(1940)
ストラヴィンスキー指揮 コロンビア交響楽団(1960年)
この曲も、自演盤は意外にしっとりしている。
初めてこの曲を聴いた人が、たぶん最初に驚くであろう第1部の「2,乙女の踊り」は直前までの静かなフレーズから一転、複調による「ズンズンズンズン」という激しいリズムが始まる部分は、どんな指揮者でもフォルテで激しく演奏させるものだ(と思っていた)が、ストラヴィンスキーはメゾフォルテぐらいで、切り込みもあまり激しくない。
また、例の引きずる部分も、テンポこそ落ちないが、かなりあっさりしている。
つまりは、私の脳内の理想の「春の祭典」と作曲者自身の「春の祭典」には大きな隔たりがあった事になる。
ショックはショックだが、新鮮と言えば新鮮で、ある意味目から鱗状態。