モーリス・ルブラン「オルヌカン城の謎」

モーリス・ルブラン「オルヌカン城の謎」
元々、ルパンが登場しない作品に、無理やりルパンをねじ込ませた、ということで、読むのを後回しにしていた作品。
第一次世界大戦中に執筆、発表された作品で、某サイトでは「愛国的戦争ミステリ小説」という表現をしている。
過去の犯罪の謎、というとっかかりは大変好みなのだが、戦争が始まると、フランス人が読むためにフランス人が書いた(それも戦争の最中)小説なのだから、当たり前なのだが、あまりに一方的な戦争描写は、あまり気持ちのいいものではない。
物語としては、かなり面白いので、あまりそこら辺を気にしないように楽しんだほうがいいのかもしれない。