メリー・ポピンズ・メイキング

メリー・ポピンズ・メイキング
原作を読む前にDVDのスペシャル・エディションで映画版を再購入してしまった。
で、特典映像のメイキングを見る。
興味深かったのが、例の「原作のトラバースが映画化を渋った」「映画化決定後も(それが映画化の条件だったが)やたらと口出しした」とう事実の裏付けとして、トラバースが出席した当時の会議の模様の録音が残っており、彼女の肉声で、そのクレーム内容が聞けるのだ。
原作未読、かつ「ウォルト・ディズニーの約束」を見てないので、個人的暴論だが、主人公の子供たちの家庭が、トラバースの家庭を模しており、その家庭において子供たちが救われる話を書く事によりトラバース自身が救われる事を目指して書かれた作品ではなかったか。なので、子供たちの両親を善人として描くことに反対したり、小道具のメジャーを「これでなくてはならない」と執拗に指定したりしたのではないか。
また、勘違いしていたのがジュリー・アンドリュースが「サウンド・オブ・ミュージック」の後こっちに出たのか、と漠然と思っていたが逆で「メリー・ポピンズ」が彼女の映画デビューだったのだ。(「サウンド・オブ・ミュージック」はその翌年)
また、ジュリー・アンドリュースは、当時舞台の「マイ・フェア・レディ」のイライザであたりをとっていたが、映画界では無名という事で映画版のイライザはオードリー・ヘプバーンになり、ちょうど「メリー・ポピンズ」と同時期に撮影が進み、アカデミー賞ではオードリー・ヘプバーンを押さえて主演女優賞を受賞、受賞時のスピーチで、「マイ・フェア・レディ」の主役に選ばれなかったおかげである、と「マイ・フェア・レディ」の制作者ジャック・ワーナーに感謝する、というジョークを飛ばした、というのも面白かった。