ジョン・ディクスン・カー「曲がった蝶番」

ジョン・ディクスン・カー「曲がった蝶番」
新訳が出ているのを書店で見かけて購入。執筆は「緑のカプセルの謎」の前なので、ぎりぎり執筆順読破の許容範囲であろう(笑)
兄の死により25年ぶりにアメリカからイギリスに帰国し准男爵を継いだA、しかす、1年後に、正当な爵位継承者を名乗るBが現れる。タイタニック号沈没の際、互いに立場を入れ替えるよう約束した、というのだ。なんか、ガンダム・オリジンでキャスバルシャアに成りすました話を思い出すな。
通常は、どちらが本物かの鍵を握る男が殺されたりするのだが、この物語ではなんとAが殺されるという新機軸(?)途中から、初期作品にあったオカルト趣味が出てくるのが懐かしい。
等と書いているが、実は入れ替わりはパズルのピースのひとかけらに過ぎない。驚天動地の大どんでん返しが待っているからだ。
ここらあたりの数年はディクスン・カーカーター・ディクスン)の黄金期らしいからむべなるかな。