プロコフィエフ 「アレクサンドル・ネフスキー」「イワン雷帝」

プロコフィエフ カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー
アンドレ・プレヴィン指揮 ロンドン交響楽団&合唱団(1971)
アンナ・レイノルズ(ms)

プロコフィエフ オラトリオ「イワン雷帝」
ムーティ指揮 フィルハーモニア管弦楽団(1977)
イリーナ・アルキポヴァ(MS)
アナトリー・モクレンコ(Br)
ボリス・モルグノフ(ナレーター)

作曲年は弱冠離れているが、同傾向ということでいっしょに書く。
「アレクサンドル・ネフスキー」は同名の映画のために書かれた音楽を、カンタータに仕上げたもの、13世紀のロシア救国の英雄の物語。
「イワン雷帝」も元々は映画音楽だが、スターリンを暗に批判している、として全3部作のうち、2部までしか完成されなかったとの事。オラトリオへの編曲は何人かがやっているようだが、これはスタセーヴィチ(スタセヴィッチ)によるもの。

双方共に、題材からか、民族音楽的泥臭さ、プリミティブなアグレッシブさがあり、それが逆に好感が持てる。「アレクサンドル・ネフスキー」はオルフの「カルミナ・ブラーナ」の先取りのような部分もあるし「イワン雷帝」はプロコフィエフの曲の中では感動的な部類に入る。
双方ともなかなかの佳曲ではないか。