プロコフィエフ 交響曲第5番

プロコフィエフ 交響曲第5番
コシュラー指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(1978 1979)
ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団(2004)
ヒトラーソ連侵攻を耳にしたプロコフィエフが、祖国愛に目覚めて書いたという曲。
全体に、雄大かつ優美な曲で人気曲であるというのもうなづけるが、実は巧妙に「現代音楽的手法」「プロコフィエフ的毒」が潜ませてある。
例えば第1楽章は、息の長いフレーズをもつが終始転調を繰り返して、プロコフィエフ的「無線旋律」といった趣きを持つ。
ゲルギエフの音作りは、部分部分の対比を際立たせた、起承転結がはっきりわかる演奏で、その分とっつきはいいが、例えば上記の「無限旋律」感は希薄になってしまっている。