プロコフィエフ 交響曲第6番

プロコフィエフ 交響曲第6番
コシュラー指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(1980)
ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団(2004)
5番同様に第2次世界大戦の影響で生まれた曲だが、初演の大成功にかかわらず、ソ連政府から批判を受けて(ジダーノフ批判)演奏機会がしばらく失われたという曲。
この曲は、かなり「プロコフィエフ的毒」がかなり含まれており、そこら辺が批判の対象だったのだろうが、その毒が、なんと癒しの音楽にまで昇華している点がすごい。バルトークの時にも書いた「気味の悪い対位法」もあり、かなり気に入った。
ゲルギエフの演奏は、今までもそうだったが、この「プロコフィエフ的毒」を毒として感じさせない音作りをしている。勿論良かれと思ってのことだろうが、茫漠とした雰囲気に仕上げたコシュラーの方が、曲の本質をついている気がする。