ショスタコーヴィチ 歌劇「鼻」の映像

ショスタコーヴィチ  歌劇「鼻」
ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ・シアター・オペラ管弦楽団(1975 1979)
演出:ボリス・ポクロフスキー
先日、聴いたショスタコーヴィチの「鼻」であるが
http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2014/04/29
あまりに良かったので、映像も見たくなってしまった。
これは、先日の演奏の音源に合わせて1979年に映像化されたもので、実際に客を入れた小劇場での口パクの疑似ライブ(サイトによってはライブと書いてあるが、あきらかに口とあっていない部分がある)
日本版は無いのだが、原作を入手、また「オペラ名作名演全集」でのあらすじを頼りに見ることにする。
先日も書いた打楽器のみの部分は、原作では朝食のパンの中から「鼻」を見つけた床屋が、どこに捨てようかと街中をうろついている時に巡査に出会う場面だが、オペラでは分署長になり、長めの無言劇が繰り広げられる。
また、原作では「鼻」は先ほどの巡査があっさりと持ち主の下級官僚の元に届けるが、オペラでは分署長が「鼻」捜索隊を結成してのドタバタ騒ぎとなる。
このように、ショウタコーヴィチが前衛音楽をぶち込むための原作の改変(というか引き伸ばし)はけっこう見られるが、そのセンスは抜群である。
しかし、この物語をどうとらえるべきか、ナンセンスなスラップスティック・コメディなのか、帝政ロシアの官僚批判なのか・・・・・
まあ、個人的には先日書いたようにザッパにも通じる前衛音楽が楽しめるというだけで価値があるのだが。


実はようつべで全編が見れる。