鯨統一郎 未読だったものをまとめて

本日仕事です。

鯨統一郎「すべての美人は名探偵である」
「堀アンナの事件簿」をきっかけに、買ったままだった鯨統一郎を読む事にする。
鯨統一郎の2大シリーズのヒロインが競演し、日本史をひっくり返すという「ずいずいずっころばし」の謎とそれに絡む殺人事件の謎に挑む。簡単にいうとこんな作品だが、この人の作品も、楽しめることは保証付きなので、これ以上の説明は不要だろう。
ちなみこの人もほぼ同世代だ、という話を昔書いたが、今回「風大左衛門状態」という言葉が出てきて、にんまりしてしまう。

鯨統一郎「鬼のすべて」
古代史ミステリーや民俗学ミステリーのファンであれば「鬼」の正体の探究は知的サスペンスとして大好物であろう。
「鬼」にまつわる連続殺人の犯人の意外性も驚天動地だが「鬼」の正体の新説の意外性もうならせられる。

鯨統一郎「浦島太郎の真相」「今宵、バーで謎解きを」
「九つの殺人メルヘン」
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20050117/p2
に続く「桜川東子シリーズ」である。(桜川東子は「すべての美人は名探偵である」に登場した2大シリーズのヒロインの片割れである)
「九つの殺人メルヘン」はグリム童話「浦島太郎の真相」は日本昔話、そして「今宵、バーで謎解きを」はギリシャ神話がテーマ。気になるのは作品を追うごとに、短編の作品数が、9,8,7と減ってきている事で(文庫化されていない「笑う娘道成寺」は案の定6作)これは、最後には長編になる、という暗示なのか?