フルトヴェングラー ザルツブルク音楽祭のベートーヴェン「合唱」

ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調「合唱付」
フルトヴェングラー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1951)
イルムガルト・ゼーフリート(S)
ジークリンデ・ヴァーグナー(A)
アントン・デルモータ(T)
ヨーゼフ・グラインドル(Bs)
フルトヴェングラーザルツブルク音楽祭BOXである。個人的には初めての音源だし、何より大ファンのデルモータがうれしい。勿論デルモータが「合唱」のソロをとる音源はベームやエーリヒ・クライバー等けっこうあるらしいが、個人的には今回が初めて。
と楽しみに聴き始めたが、なんとも重い演奏だ。落ち着いている、とか、重厚である、というよりも、もたついている感じ。かのバイロイトの1カ月後の演奏だが、別人のような演奏である。ただ、アダージョは天上の美しさ。
デルモータであるが、この「合唱付」のソリストとしては、ふだんのオペラと発声を変えているところが面白い(重唱の時はいつもどおりに戻ったが)デルモータがこんな声を出すんだ、とびっくりしてしまった。