ヴァルナイのブリュンヒルデについて

ヴァルナイのブリュンヒルデについて
「神々の黄昏」の序幕の二重唱にはブリュンヒルデに、いわゆる「ターン」という装飾音がある。
「ターン」というのは、例えば「ド」に「ターン」記号がついていたら「レドシド」と早く演奏することである(その部分の実際の音符が「ターン」と書かれているのか「レドシド」と書かれているのが定かではないが)
この部分をヴァルナイはいつも丁寧に歌おうとする。歌い切れていない時もあるが、歌おうとしている姿勢は見える。
他の歌手は意外にここを流してしまっている歌手が多い。誰とは言わないがビブラートでごまかしてしまっている超有名歌手もいる。
この部分は盛り上がるので指揮者によってテンポが速くなる場合もあるので、難しい事はわかるが、ヴァルナイの丁寧な歌い方に慣れると、この部分がいい加減だったりするとそれだけでがっかりしたりする。
youtubeにちょうどここら辺だけを切り取ったのがあった。クナッパーツブッシュの1956年のバイロイト盤である。クナはテンポが遅いので「ターン」の部分が良くわかると思う。1分ぐらいのところ。