ベーム 1955年の「魔笛」

モーツァルト魔笛
ベーム指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1955)
ザラストロ:クルト・ベーメ
タミーノ:レオポルド・シモノー
弁者:パウル・シェフラー
夜の女王:ヴィルマ・リップ
パミーナ:ヒルデ・ギューデン
侍女1:ユディト・ヘルヴィッヒ
侍女2:クリスタ・ルートヴィヒ
侍女3:ヒルデ・レッスル・マイダン
パパゲーノ:ワルター・ベリー
パパゲーナ:エミー・ローゼ
モノスタトス:アウグスト・ヤレッシュ
カール・ベーム・コレクション Vol.3 である。
かのクレンペラー盤同様にセリフ無しの録音パターン。ステレオ初期でマスターテープの傷がわずかにある。
さて、そのクレンペラー盤は、私にとっては不動の「魔笛」の名盤なのだが、その牙城に迫る録音がこんなところにあった。
クレンペラー盤は、最も遅い「魔笛」の部類に入ると思っていたが、こちらは全体的にクレンペラーよりも遅い印象を与える。が、遅くても推進力があるのはいつものベームである。
歌手陣はタミーノのシモノーがやや気負い過ぎの感があるが、他は個人的にはお馴染みの名歌手ぞろい。しかし、個人的には僅差でクレンペラー盤を取る。