加治将一「舞い降りた天皇」

加治将一「舞い降りた天皇」(2008)
この作品から、日本古代史にテーマが移行する。(作者にとっての基本的なテーマは変わらないんだろうが)
こちらも真偽のほどはさておいて、魏志倭人伝に登場する倭の国名のうち、伊都国に卑字が使われていない、というのはけだし慧眼であるし、目から鱗だ。
また、帯方郡後漢に反乱した公孫氏が作ったものだ、と言う事実は、中国史としては知っていても魏志倭人伝を読む時にはまったく頭になかった。やはり周辺の歴史も把握していないと、一国の歴史は語れないものだ。