ヴァンスカのシベリウス 交響曲第2番 新録音

シベリウス 交響曲第2番
ヴァンスカ指揮  ミネソタ管弦楽団(2011)
ヴァンスカのシベリウスの新録音である。2番と5番のカップリングが2011年、1番と4番のカップリングが2013年に発売されている。今年あたり次のが出て欲しい。
実は随分前に両方とも入手済みだったのだが、シベリウス・サイクルが終わっていたためにここまで来てしまった。
以前この曲については、ヴァンスカが最も理想に近い、と書いた事があった。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2013/05/14/045911
新盤はさらに透徹性が増し、抒情性豊かながらも(矛盾した言い方だが)この曲の持つ外面的効果を排除している。(これに比べるとまだ旧盤の方が外面的に聴こえる)
つまりは、一般的にこの曲の魅力と思われている部分以外をしっとりを浮き立たせているという、シベ2の演奏史上画期的な(ある意味実験的な)演奏である。
ただし、例の第3楽章から第4楽章へのカタルシスまでも排除してしまったのはちょっと疑問かも。旧盤とどっちを採るかは簡単には決められないな。