「ライアの祈り」森沢明夫 とその映画化

「ライアの祈り」森沢明夫 とその映画化
先日ちらっと触れたが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2015/09/06/065330
津軽百年食堂」「虹の岬の喫茶店」等の映画の原作者としても有名な森沢明夫の「青森三部作」の第3作にして、やはり映画化された小説である。
当地の八戸を舞台に、現代と縄文時代の物語が交互に語られるが、後書きに作者の子供の頃の夢が発掘する考古学者になることだったと書いてあるので、ある意味作者にとっては満を持した作品なのではないか。先日の高室さんもそうだが、縄文を語る作家がどんどん出てきてほしい。
ちなみに映画は八戸で大々的なロケを行っており、個人的にも知っている風景ばかりで興味があったが、DVDになってからゆっくり見るつもり。
というわけで映画はまだ見ていないのだが、ネット情報として、原作は現代と縄文の比率がほぼ半々なのだが、映画では縄文部分はイメージ映像程度にしか扱われていない、というちょっと残念なことになっているらしい。勿論映画にも上映時間の制限があるのだから仕方ないとは思う。
しかし、逆に原作の縄文部分をフューチャーした映像作品等の余地も残ったともいえるので、ぜひ高室さんに漫画化してほしい。
PS.当地に住んでいる人間にとっては面はゆいほどに八戸をほめているが、これを読んだ人が一人でも多く当地を訪れたくなってくれればありがたことである。