チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」の映像 その1

チャイコフスキー 歌劇「エフゲニー・オネーギン」
アンドリュー・デイヴィス指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1994)
グラインドボーン音楽祭)
タティアナ:エレーナ・プロキナ
エフゲニー・オネーギン:ヴォイテク・ドラボヴィツ
レンスキー:マーティン・トンプソン
オリガ:ルイーズ・ウィンター
ラーリナ夫人:イヴォンヌ・ミントン
グレーミン公爵:フロデ・オルステン
フィリピエヴナ:リュドミラ・フィラトワ
さて、やはりまずは映像から入って、どんなオペラかを把握したいのでDVDを探したら、ヴェルディの「ドン・カルロス」(仏語)で重宝した小学館のDVD本がまた廉価で入手できた。
先日「最初このオペラはバカな男の話かと思ったら、当時のロシア社会の暗部を描く作品だった」と書いたが、フランス革命等、西欧での啓蒙主義自由主義の台頭に刺激を受けたロシアの若い貴族たちが、自分達の国ではどうにもならない(成功していればフランス革命のようになったかもしれない、農奴解放を求めたデカブリストの乱というのがあったらしい)というジレンマから厭世的ニヒリズムに陥っていた、という状況が背景にある。
また、冒頭に領主の妻(ヒロインであるタチアナの母)のもとに、農民(農奴)達が合唱しながら収穫の報告にやってくるのだが、美しい曲なのでそのまま曲だけを聞いてしまいそうなのだが、歌詞の内容が美しい曲に反して
ひたすら歩き続けて
細い足が痛んで仕方ない
働き詰めで
白い手が痛む・・・・
しかし領主の妻の前に出てから以降は、そうふるまわなくてはならないのか、彼らはうって変わって、終始喜びに満ちた言葉を語る。領主の妻に勧められるとダンスまで踊る・・・・・そのギャップにぞっとする。(続く)