ヴァルヴィーゾの「ばらの騎士」

R・シュトラウス 「ばらの騎士
ヴァルヴィーゾ指揮 ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団(1959)
エリーザベト・グリュンマー:元帥夫人
ケルスティン・マイヤー:オクタヴィアン
リーザ・オットー:ゾフィー
ヨーゼフ・グラインドル:男爵
エルンスト・クルコフスキ:ファニナル
ヴァルヴィーゾの「ばらの騎士」の全曲盤は、この1959年盤とサンフランシスコ・オペラの1971年盤があるが、入手可能化なのはこの1959年盤のみ、さらにグリュンマーの元帥夫人は3種あるものの、やはり入手可能なのはこの録音のみ、なので貴重といえば貴重。ただし、以前から書いているように、この人は声が出すぎるために、この役にしては若干抒情性に欠けるか。
音はあまりよろしくない。(欠落やピッチの不安定なところもある)
グラインドルの男爵、スウェーデンのメゾ、ケルスティン・マイヤーのオクタビアン、リーザ・オットーのゾフィーも素晴らしいが、それぞれの役での録音はこれのみ。もっと音の良い録音で残してほしかった。特にケルスティン・マイヤーは録音自体が極端に少ないのは実にもったいない。
ヴァルヴィーゾは、ハイライト盤より若干テンポが速いが、個人的にはこちらのほうが好ましい。
音の良い録音で残してほしかったと書いたけれど、音が悪くても発売した、ということは、それだけこの録音に価値がある、と認められたのだ、と思うことにしよう。