プラッソンのフォーレ 劇付随音楽「マスクとベルガマスク」

フォーレ 劇付随音楽「マスクとベルガマスク」
プラッソン指揮 トゥールーズ・キャピトル管弦楽団(1980)
ニコライ・ゲッダ(T)

プラッソンのフォーレ管弦楽集である。組曲版もあるが、収録曲数から劇付随音楽のままの演奏と思われる。
あらすじは、ポール・ヴェルレーヌの詩集「艶なる宴」が元になっている喜劇とのこと。
で、実はほとんどの曲が未発表を含む過去の曲の焼き直しらしいのだが、そのために晩年の作品ながら、若き日からのフォーレの作風の変化が楽しめる作品となっているらしい。
「月の光」「パヴァーヌ」等の人気曲も多い。
題材は喜劇であるが、下卑た曲は一曲もなく、すべてしっとりとした上品な曲ばかりで、舞曲である「ガヴォット」も例外ではない。全体に中世のかおりがするのはフォーレの特徴のよう気がする。合唱が入ると、なんとなく「レクイエム」を思わせるのもうれしい。