クレスパンの ベルリオーズ 歌劇「トロイアの人々」抜粋盤

ベルリオーズ 歌劇「トロイアの人々」抜粋盤
プレートル指揮 パリ・オペラ座管弦楽団(1965)
レジーヌ・クレスパン(S)
ギュイ・ショーヴェ(T)

こちらはオフィシャル盤で、テアトロ・コロン盤同様、クレスパンがカッサンドラとディドの2役、アエネーイスがショーヴェである。勝手な想像だが、テアトロ・コロン盤テアトロ・コロン盤をはじめとして、このコンビによる「トロイアの人々」の公演が当時評判になったのではないだろうか。それで、抜粋盤としてこの録音が企画されたのではないだろうか。
1CDだが78分、アナログ時代は2枚組だったのだろう。先日のテアトロ・コロン盤バージョンの単純な抜粋ではなく、全曲盤からの抜粋で、微妙に収録曲が違う。「王の狩りと嵐」はテアトロ・コロン盤では演奏されていないが、こちらには収録されている。(2018/1/2 訂正 テアトロ・コロン盤でも演奏されていた(大汗)第4幕冒頭のはずが第5幕冒頭になっているが。なので下記の分は赤面ものだが、このまま残します)
しかし人間は勝手なもので。テアトロ・コロン盤では「王の狩りと嵐」が無くて物足りなかったが、こちらでは管弦楽を入れるんなら、その分クレスパンの歌を入れろよ!等と思ってしまった。
さて、当然のことながらステレオで音もいい。プレートルはのびやかな音作りで相変わらず個人的にはテンポが遅すぎる部分もあるが充分に名演。クレスパンもショーヴェも文句の付けようがないが、テアトロ・コロン盤のライブならではの迫力も捨てがたい。これらを買おうという人々は、その前に全曲盤を買っているという前提に立って、両方ともお勧めさせていただくことにする。