クリュイタンスの ワーグナー「タンホイザー」

ワーグナータンホイザー
クリュイタンス指揮 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団(1955)
シェーネベルク少年合唱団
領主ヘルマン/ヨゼフ・グラインドル
タンホイザー/ヴォルフガング・ヴィントガッセン
ヴォルフラム/ディートリヒ・フィシャー=ディースカウ
ワルター/ヨゼフ・トラクセル
ビーテロルフ/トニ・ブランケンハイム
ハインリヒ/ゲルハルト・シュトルツェ
ラインマン/アルフォンス・ヘルヴィッヒ
エリーザベト/グレ・ブロウェンスティーン
ヴェーヌス/ヘルタ・ヴィルヘルト
牧童/フォルカー・ホルン
クリュイタンス・コレクションである。クリュイタンスのバイロイト初登場の演奏である。
ヴィントガッセンのタンホイザーとグラインドルのヘルマンはサヴァリッシュ
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/06/01/044851
フィシャー=ディースカウのヴォルフラムはコンヴィチュニー
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2016/07/08/045645
で聴いているが、それよりもずっと若い頃、ヴィントガッセンは絶好調期である。
また、エリーザベトのブロウェンスティーン(ブルーウェンスティーン)と、ヴェーヌスのヴィルヘルトは各種「指環」でお馴染みである。
さて、序曲の冒頭、管楽器がいやにくすんだ音色で、あれ?と思ったら、次にくる弦が鮮明に聴こえ、これは対比を狙ったのでは?と勝手に解釈。とにかくテンポの振り幅が大きい。明るい色彩感のあるラテン系のフルトヴェングラープラス絶妙なヴォリューム・コントロールトスカニーニといった趣き。何度も書いているが、こういうワーグナーは初めて聴く。
歌手陣は上記の主役級をはじめ間然するところがない(フィシャー=ディースカウはやはりうざいが)クナのワルキューレのジークリンデが良かったブロウェンスティーンが絶叫調でエリーザベトには若干そぐわないのが気になる程度。