ライナーの ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

ワーグナーニュルンベルクのマイスタージンガー
フリッツ・ライナー指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団(1955)
パウル・シェフラー(Br:ザックス)
ゴットロープ・フリック(Bs:ポーグナー
エーリヒ・クンツ(Br:ベックメッサー
ハンス・バイラー(T:ヴァルター)
イルムガルト・ゼーフリート(S:エーファ)
マレイ・ディッキー(T:ダーヴィト)
ロゼッテ・アンダイ(Ms:マグダレーネ)
ベルハルト・ヴェヒター(Br:ナハティガル)

カラヤンバイロイト盤と並んで、クンツがベックメッサーを演ずるもう一つの録音のライナー盤を、我慢できずに買ってしまう。モノラルのライブ録音だが、音はめちゃめちゃ良い。
ライナーらしいきびきびしたテンポの中にも、テンポを落とすカタルシスもあり「トリスタンとイゾルデ」もそうだったが、ライナーはワーグナーを振る時はけっこう自由だ。そしてまたそれが抜群に面白い。こんなにテンポが速いのに、せわしない感じがまったくしないのはさすがにライナー。
歌手陣はクンツをはじめ名歌手揃いで出来もいい。声のふるえ癖というか、いつもは音程が不安定になるバイラーも今回は許容範囲である。
第2幕のクンツはやはり観客の笑い声が聴こえる。映像で名演技を見て見たかったなあ・・・・
ちなみに第3幕の「第1幕への前奏曲」の再現部分で観客から割れんばかりの拍手が起きるが、舞台上で何が起きていたのだろう・・・非常に気になる。