クーベリックの ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

ワーグナーニュルンベルクのマイスタージンガー
ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団(1967)
ザックス:トマス・スチュワート
ヴァルター:シャーンドル・コーンヤ
エーファ(エヴァ):グンドゥラ・ヤノヴィッツ
マグダレーネ:ブリギッテ・ファスベンダー
ダーフィト:ゲアハルト・ウンガー
ポーグナー:フランツ・クラス
フォーゲルゲザング:ホルスト・ヴィルヘルム
ナハティガル:リヒャルト・コーゲル
ベックメッサー:トーマス・ヘムスレー
コートナー:キート・エンゲン
ツォルン:マンフレート・シュミット
アイスリンガー:フリードリッヒ・レンツ
モーザー:ペーター・バイレ
オルテル:アントン・ディアコフ
シュヴァルツ・カール・クリスティアン・コーン
フォルツ:ディーター・スレムベック
夜警:ライムント・グルムバッハ
テルツ少年合唱団 バイエルン放送合唱団

ヤノヴィッツである。ファスベンダーである。これが買わずにいられようか(笑)という事で、こちらも買ってしまう。
クーベリックらしい、伸びやかで、歌に寄り添うようなテンポの変化が心地よい、非常にロマンティックな名演。
若き日のヤノヴィッツは、若干可憐さが残り、数少ない貴重な娘役の記録である。第3幕の五重唱の初めのソロ部分の素晴らしい事!ほんとうにほれぼれする。
ファスベンダーはさらに若いが、もうすでに声が立派すぎてとても乳母には聴こえない(笑)が、ファンだから許す(劇爆)
多くの録音でダーフィトを歌うダーフィトのスペシャリストと言っていいウンガーは、さらに絶好調。
ザックスのスチュワートは悪役声でしっくりこない。さらに言えば今まで聴いた中で一番出来の悪い「ハロハロヘー」である。
逆にベックメッサーは声が素直過ぎて悪役に聴こえない(うなったりして悪役っぽく頑張ってはいるが)
コーンヤは声にヘルデンテノールとしての華やかさが足りない。

いろいろ文句は言っているが、クーベリックヤノヴィッツがあまりにいいので、これも愛聴盤になるんだろうな。