今回のポルナレフ・BOXと私のポルナレフ歴

ポルナレフ・BOXが届くまで、つらつらと思い出話を。

私がミッシェル・ポルナレフを初めて聴いたのはたぶん中学校の頃で、当時ヒットしていた「忘れじのグローリア」をラジオで聴いてシングル・レコードを買ったと思う。(B面は「ジョブ」)(ちなみに最近知ったのだが、「忘れじのグローリア」は日本でのみ人気があるらしい。大ショック。ポルナレフの中で一番好きな曲かもしれないのに)
当時の明星や平凡の付録の歌本には「愛の休日」や「シェリーに口づけ」も載っていたはずだ。
少ない小遣いの中で、当時一番コスパが良かったのがCBS・ソニーが扱っていたミュージシャンのベストを勝手に編集して販売していた「ゴールド・ディスク・シリーズ」で、これがあれば、当時出ていた4枚のアルバムを買ったのと同じくらい充実していた。
収録曲は以下の通り。

SIDE:A
1 愛の休日
2 愛のコレクション
3 ロミオとジュリエットのように
4 忘れじのグローリア
5 愛の物語
6 コンピューターの夢
7 哀しみの終わるとき

SIDE:B
1 渚の想い出
2 ギリシャにいるジョルジナへ
3 愛の願い
4 君との愛がすべて
5 ノン・ノン人形
6 バラ色の心
7 シェリーに口づけ

お気づきのかたもおられるだろうが「ラーズ家の舞踏会」が無い。
この曲はNHKでのスタジオ・ライブ(口パク?)では耳にしていたので、悔しかったが、この1曲のためにアルバムを買う余裕は当時無かった。
そして、例の「ポルナレフ革命」である。
実はアナログ時代の購入したポルナレフはこれで全てであった。東京のライブも、オランピアのライブも買ってない。アメリカ移住後も買ってない。この後、ビートルズ、ハードロック、そしてプログレに耽溺して、ポルナレフからはもう離れてしまった。

CD時代になって、ポルナレフのCD化が進まない頃に、あやしいベスト盤をワゴンで見つけて買った。たぶん、アナログからそのままCD化したもので、後に出たCDに比べて音質は劣るが当時はこれしかなかったから重宝した。(ちなみに、輸入盤でありながら日本でのみ発売されたらしい。つまり、日本で発売するためにのみ海外で制作されたということ。これも凄いな)
収録曲は以下のとおり。

Polnareff Collection Of Masterpieces

シェリーに口づけ
愛の願い
渚の想い出
哀しみの終わるとき
愛のコレクション
想い出のシンフォニー
忘れじのグローリア
ノンノン人形
ラーズ家の舞踏会
ステキなランデブー
夜の鳥と一緒に
君は友達
人生は星の流れ
愛の証を
恋は人生の想い出
ギリシャにいるジョルジナへ
バラ色の心
君の幸福と僕の悔恨
恋人に捧ぐバラッド
愛の休日

そう、これでやっと「ラーズ家の舞踏会」をちゃんと聴けた事になる。

その後は、初期の4枚の日本盤が発売されたので購入。例の「ポルナレフ革命」も海外盤で入手した。これがCD後のポルナレフ購入のすべてである。

よって、たぶん今ではいろいろ出ているCDやライブを持っている人と私とでは、このBOXの価値がだいぶ違うと思う。

私にとってのこのBOXの価値は(前回も少し書いたが)
1.初期の4枚のアルバムに未収録だったシングル&EPの曲が聴けること。
2.「哀しみの終わるとき」「大乱戦」「三銃士」「リップスティック」「羽根の生えた蛇の逆襲」のサウンド・トラックが聴けること。
3.「ポルナレフUSA」以降のアルバムが聴けること。
4.未発表を含むライブ(なんと8公演)が聴けること。
5.各国でのリリースの為にセルフカバーした、英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語による録音が聴けること。
6.1980年にミシェル・コロンビエと作曲と共同プロデュースを担当した幻の録音"Menage A Trois"が聴けること