ヘンデル「ベルシャザル」

ヘンデル「ベルシャザル」
ニコラウス・アーノンクール指揮 ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(1976)
フェリシティ・パーマー(S)
ロバート・ティアー(T)
ポール・エスウッド(CT)
ストックホルム室内合唱団

ヘンデルの追加購入シリーズである。以前ちらっと書いたように

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2020/03/25/060022

旧約聖書のダニエル書に登場するベルシャザルであるが、脚本家チャールズ・ジェネンズは
ヘロドトス「歴史」クセノポン「キュロスの教育」を利用・再構成している」(ウィキペディア)との事。
シベリウスの「ベルシャザールの饗宴」は、文字通り「饗宴」がテーマで、エキゾチックな各国の踊りの音楽が主で、空中に現れる「手」の場面が無かった(と思う)ので、その点物足りなかったが、こちらは長尺のオラトリオなので、饗宴の前後の物語もあるし、「手」の場面もしっかりと描いているのがうれしい。
聴き始めるとどんどん引き込まれていく。
以前「セメレ」の時に「音楽的には非常にドラマティックで極上」と書いたが

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2020/04/09/060139

さらにその上をいく。ヘンデルの全てのオラトリオを聴いたわけではないが、少なくとも私が聴いたヘンデルのオラトリオの中では最上級だと思う。