フランク・ザッパ プロデュース グランド・ファンク・レイルロード「熱い激突」

グランド・ファンク・レイルロード「熱い激突」"Good Singin', Good Playin'"(1976)

大分前にこんな事を書いたが

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2013/09/19/050226

 7年たって、やっとザッパ・プロデュースのグランド・ファンク・レイルロードを聴いた(汗)
「ポップ・ミュージックとしてチャートにくい込む事を意図して制作されたアルバム」(ウィキペディア)という事で、個人的には中途半端というか消化不良な感じだな、と聴き進めていたが、ザッパの「ワン・サイズ・フィッツ・オール」(1975)の「ソファ」の雰囲気がする"Miss My Baby"や、ザッパがリード・ギターを弾く、激しいリズムながらもコード進行はフュージョンの香りがする、ほぼインストロメンタルの"Out To Get You"等、だんだん面白くなってきた。
しかし、実は一番面白いのが、未発表のボーナス・トラック"Rubberneck"で、イントロに若い女性のナレーションがかぶさり、その後はしばらくザッパのバックコーラスのみが続くという、作曲はマーク・ファーナーながらも、ザッパ色満載の曲。アナログ時に未収録だったのもむべなるかな。
リズムはハード・ロックだが、「ヴァリー・ガール」(「たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船」(1982)収録の、ザッパの娘のムーンがラップを担当し、ザッパのボーカルはほぼバックコーラス的なフレーズの繰り返し)の先駆的作品と言える。
ザッパ・ファンならば、この1曲のためだけにでも購入する価値あり。