U.K.ライヴ・イン・ボストンの話

U.K.のウィキペディアを見ていたら、知らないライブアルバムが載っていて「え!?」と思って調べたら、所有している海賊盤の正式発売盤であった。
ネット上では演奏がギクシャクしている、という声がある。
演奏的にはメンバーそれぞれ特筆ものの名演だと思う。しかしアンサンブルになっていないのだ。アルバム録音直後という事で大丈夫だろうと油断してリハ不足になったのだろうか(アランは途中でコード進行を間違える部分があるし)
しかしである。個人的にはそのギクシャク感もなんか味があって楽しめてしまうのだ。とにかく個人個人の演奏は最高なんだから。
クリムゾンやU.K.やアラン・ホールズワースのファンで、所有していない人はいないだろうが、もしいたと仮定して言うとこれは絶対買うべきと声を大にして言いたい。。
あと、ジョン・ウェットンのベースについていくつか。
「イン・ザ・デッド・オブ・ナイト」のイントロやバースに使われる、F音のみの変拍子であるが、スタジオ盤では1弦の低い音であるが、こちらでは3弦のオクターブ上である。以前ジョンの指弾き、ピック弾きについて考察した事があるが、このころは指弾きであり、あの例の叩きつける感じでの3弦のFは実に印象的である、
なお、アラン・ホールズワースビル・ブラッフォード脱退後後のライブ「ナイト・アフター・ナイト」では(アンサンブル重視なのか、ピック弾きに移行したせいか)元に戻っている。(ちなみに「イン・ザ・デッド・オブ・ナイト」の間奏中、うまく編集しているがテープの欠落がある)
また「タイム・トゥ・キル」の途中の上昇リフは、スタジオでは途中からオクターブ下がるが、こちらはそのまま上昇している。個人的にはこちらの方がいいと思うのだが、ジョンもそう思ったのか「ナイト・アフター・ナイト」でも同様に弾いていた。