ジネット・ヌヴーのシベリウス ヴァイオリン協奏曲

シベリウス ヴァイオリン協奏曲
ジネット・ヌヴー(Vn)
ジュスキント指揮 フィルハーモニア管弦楽団(1945)

というわけで

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2020/06/22/060254

ジネット・ヌヴーをやっと聴く。こんなに間が空いたのは、コロシアムやマリー=クレール・アランのバッハが間に挟まった事もあったが、とにかく最低でも以下の演奏を聴いてから、と思ったからだ。

カミラ・ウィックス盤(1952)
ヘンリク・シェリング盤(1965)
カヴァコス&ヴァンスカ盤(1990)
ヒラリー・ハーン盤(2007)

そうして、満を持して聴いたのだが、もしかしてヴィルトゥオーソ的な派手な演奏だったらいやだな、という危惧もあったのだが、杞憂に過ぎなかった。というか、4種の演奏を聴いてからでなくでもよかった。
つまり(ヒラリー・ハーンもそうだが)本当の天才は技術をひけらかすような演奏をしないでもその技術がわかるし、音を聴いただけで人を感動させてしまうのだ、という事がしみじみと改めてわかった。リマスター済とはいえ1945年の録音だから、音質的には現在の他の録音にはかなうべくもないが、それでもこれは一聴に値する名盤と言える。