サンタナと十牛禅図(と"Maitreya Michael Shrieve")

最近、サンタナをまた聴いているのだが、手元にある「キャラバンサライ」が日本盤で、解説に現在ネット上では知ることのできない情報がけっこう載せてある。
2nd 3rd アルバムが全米1位を獲得し、誰もが順風満帆であると思われていた時期に、サンタナ自身は、栄光と富の中に虚しさを感じ、このままの音楽性を続けることに悩む。
そんな中、メンバーで若き天才ドラマー、マイケル・シュリーヴから、マイルス・デイヴィスジョン・コルトレーン、さらにインド思想の存在を知らされて、そこから「キャラバンサライ」以降のアルバムやソロアルバム、そして、マクラフリンやアリス・コルトレーンとの共演といった活動に影響を与える。
そして再び「哀愁のヨーロッパ」を収録した「アミーゴ」で俗世に帰ってくる。
この流れを見ていて、禅宗の「十牛図」を思い出した。

http://blog.livedoor.jp/hakuasin/archives/55464319.html

悟りを求めて街を去ったものは、悟りをひらいたあとはそこに留まることなく、再び街へ帰ってゆかねば悟りは完成しない。

ちなみに「キャラバンサライ」の後の2枚「WELCOME」「不死蝶」でマイケル・シュリーヴはサンタナを脱退するのだが、手元にあるのが両方とも輸入盤で、今回気づいたのが(買ったときに気づけよ)「WELCOME」でのマイケル・シュリーヴの表記が

Maitreya Michael Shrieve(マイトレーヤ・マイケル・シュリーヴ)

となっている。

マイトレーヤ!仏教でいうと弥勒菩薩、その他の宗教でも救世主とされるマイトレーヤである!なんか凄いな!