blackouts(1978)

Ashra
ドイツのギタリスト、マニュエル・ゲッチング(昔はゴッチングっていってたような)の一人ユニットアシュラのこのアルバム、さんざん入手できないとぼやいていたが、知らないうちに日本盤が出ていた。しかも高い。つまりは枚数が少ないということだろう。カルメンの1stも高かった。こんなに気持ちのいい音楽がなんでもっと世に広まらないのが昔から疑問だった(カルメンもそう!)普通はシンセでやるジャーマンプログレのギター盤と考えていいが、それが絶妙の優美さをかもし出している。ジャーマンロック好きには甘く感じるのか?また、一般の人はジャーマンロックに偏見があったりして初めから聴かないのだろう。クラフトワーク並に一般化されてしかるべきだと思う。興味がある方、是非是非御一聴あれ。

一触即発(1974)

四人囃子
実は森園勝敏さんと会ったことがある。高校時代だと思うが、埼玉は川越のスタジオ付きのレコード屋に講演みたいな形で来ていたときに、話を聴いてサインももらったような記憶がある。それはさておき。
昔は、日本のバンドには複雑な思いがあった。自分がこれからミュージシャンになるんだぞと言う意気込みから、いい日本のバンドを聴くと、くやしさ半分であら捜しをしたりしたもので(若いって恥ずかしい)四人囃子も、フロイドじゃんとか、歌がちょっと、とかなんじゃこの歌詞などと思ったものであるが、今聴くとこの時代でこの完成度の高さは舌を巻く。先達のプログレやハードロックの影響も、目くじらをたてるより、良くここまで吸収してオリジナルとして再現した!と感心するべきだろう。展開やアレンジ(例えばタイトル曲の第1テーマが最後に反復される時、キーボードのアレンジを変えるところ)が絶妙にプログレやハードロックが好きな人間のツボを刺激する。歌詞も今聴くとシュールだし、曲に良くあっている。そういえばタイトル曲の「だって俺は」の「だ」にエコーがかかるところ、みんなで「だ、だ、だ・・・」と歌ってまねしたものだ。懐かしい。また、全メンバーのテクもすごい。特にベーシストなのでベースを聴くのだが(やはり当時は反撥心があったが)今は素直にいいセンスのベースを弾いていたと認められる。