モーリス・ルブラン「パール・イ・ヴァ荘」
「バーネット探偵社」「謎の家」と共に、世にいう「ベシュー三部作」(笑)の最終作である。
この「ベシュー三部作」はルパン・ファンには評判が悪いらしい。曰く、ルパン・シリーズらしくない。ライトである。そのルパン・シリーズらしくないところが、こっちは気に入っているのだが。
なので、逆にルパン・シリーズを読まず嫌いの人がいたら、この「ベシュー三部作」から入るのも手かもしれない。
モーリス・ルブラン「二つの微笑を持つ女」
ルパン・シリーズは途中から「ミステリー色を持った恋愛小説」の雰囲気が強くなってくるのだが、この作品は余韻を残す男女の心の機微が興味深い。
ルパンの前には心理小説を書いていた、というルブランの面目躍如たるところか。