リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」

さて、最後に抜群の映像をひとつ。ワーグナーの後継者として、かなりおそろしい和音のくらーいオペラを書き続けた彼が一転喜歌劇に挑戦し大成功。ストーリーはバカなエロ少年と年上の女性と娘の三角関係と言ってしまえば実もふたも無いが、人間の世界はこんなにも俗っぽいものであり、そこにも切なる心情が存在する、と言うことを再認識させてくれる。クライバー指揮(1979年)が主役3人があまりにも素晴らしいので、他を凌駕している。マジで万人に見て欲しい。クライバーもめっちゃ素晴らしい。わざわざ(1979年)と断ったのは、クライバーはもう一度このオペラの映像を発売しているのだが、彼の成熟振りに反して主役がぐっと小粒になってしまった。ゾフィが賢しげなのもかんにさわる。CDは、カラヤンが名盤と言うことで買ってみたが、やはりあいかわらず彼独特の響きが延々続くだけでなんのメリハリもなくがっかりだ。カルロスの父エーリッヒクライバーのCDで溜飲を下げよう。
オペラは以上でおわり。次回からはまだ構想中。